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日中バイリンガル詩吟 第37作『題豐柿』三愚

 日中2か国語詩吟にせよ漢詩づくりにせよ、我流でやっていても駄目だと思っていました。入院手術を経てパートタイマーになったので、昨年末、公民館で漢詩教室を行っているところを知り、訪ねてみました。福井は新聞にも、短歌俳句川柳だけでなく、柏梁体漢詩が載るぐらいだから、やっている人はいるんだな程度に思っていましたが、公民館で漢詩作りをやっているところがあるとは、びっくりしました。たくさんの作品に接することができるようになりましたが、今回、吟誦をつけたのは、突然入ってきた私に、福井の中での漢詩や詩吟の活動状況等を教えてくださった三愚さんの作品です。
 有名な作品を鑑賞することも大事ですが、市井の方々の作品を味わうのは非常に身近に感じられて、同人の皆さんの作品をどんどん吟誦していこうかと考え始めています。

 豊柿に題す
      三愚
高天 一樹 我が家の隈
豊柿 団々 三百瑰
考妣の慈恩 孫子に賜る
近隣 共々 笑顔開く

 題豐柿
高天一樹我家隈
豐柿團團三百瑰
考妣慈恩孫子賜
近鄰共共笑顏開

  Tí fēng shì
  题 丰 柿
Gāo tiān yīt shù wǒ jiā wēi
高 天 一 树 我 家 隈
Fēng shì tuán tuán sān bǎik guī
丰 柿 团 团 三 百 瑰
Kǎo bǐ cí ēn sūn zǐ cì
考 妣 慈 恩 孙 子 赐
Jìn lín gòng gòng xiào yán kāi
近 邻 共 共 笑 颜 开

中日雙語吟誦 第37作《題豐柿》三愚

  無論是中日雙語吟誦還是詩作,我認為即使是我行我素也不行。 因為經過住院手術成為了鐘點工,去年年末,知道在公民館進行詩作教室的地方,試著拜訪了一下。 福井在報紙上也不僅僅是短歌俳句川柳,還刊登了柏梁體,所以我覺得有人在做,但是在公民館有詩作的地方,真讓人吃驚。 雖然能接觸到很多作品,但是這次吟誦的是對於突然進來的我告訴我福井中的和日本吟詩活動狀況的三愚先生的作品。
  欣賞有名的作品也很重要,但是品嘗市井各位的作品讓我感到非常親近,開始考慮要不要不斷地吟誦同人們的作品。

日中バイリンガル詩吟 第36作『牽牛花』(113番25歳作)橋本左内

 詩経については一旦お休みをいただきます。伝承吟誦は、まだかなり入手していますので、今後も続けていく予定です。第35作の『漢廣』は、白川静博士の「遊」の字の解釈により、非常にわかりやすいものになったと考えますし、「女神の神嫁ぎ」「御神木」「御神渡」などの自分なりの解釈による語句を補うこともでき、さらには、Vocaloid6とロックの伴奏によって、非常によくできた吟誦になったと自負しています。是非、お聞きください。

 さて、このところ、漢詩づくりのグループに入れさせていただき、様々な刺激をいただきました。その中から、まず、郷土の偉人、幕末の福井藩士、橋本左内の漢詩をとりあげました。福井では、彼が15歳のとき著した『啓発録』にちなんで中学2年生で元服式を行っています。

 第36作は、前川幸雄氏による『橋本左内の漢詩』の第3冊目サブタイトル『花に寄せる思い』から『牽牛花』をとらせていただきました。安政の大獄により獄死した左内を最も悼んだ西郷隆盛が終生携帯していた革文庫に、同志として奔走していた時代の左内の手紙を持ち歩いていたことは、とても有名です。左内が残した漢詩は450首あるそうですが、獄舎に入り亡くなるまでの25歳26歳にそれぞれ75首、280首と多くを占めています。左内は、牽牛花つまりアサガオの花が好きだったのではないかとされています。3首残っているうちの25歳の作にメロディーをつけて吟じてみました。吟誦は、Vocaloid6Akitoにしてもらっています。

牽牛花(113)    橋本左内 25歳作

花落ち花開く 晨復た晨
花開き花落つ 幾経旬
自ら知る開落 天意に関るを
世上 何の花か汝の春に勝らん

花(カ)落(ラク)花(カ)開(カイ)晨(シン)復(フク)晨(シン)
花(カ)開(カイ)花(カ)落(ラク)幾(キ)經(ケイ)旬(ジュン)
自(ジ)知(チ)開(カイ)落(ラク)關(カン)天(テン)意(イ)
世(セ)上(ジョウ)何(カ)花(カ)勝(ショウ)汝(ジョ)春(シュン)

Huā luòk huā kāi chén fùk chén
花 落 花 开 晨 复 晨
Huā kāi  huā luòk jǐ  jīng xún
花 开 花 落 几 经 旬
Zì zhī  kāi luòk guān tiān yì
自 知 开 落 关 天 意
Shì shàng hé huā shèng rǔ chūn
世 上 何 花 胜 汝 春

中日雙語吟誦 第36作《牽牛花(113番25歳作)》橋本左内

  關於詩經請暫時休息。 因為傳承吟誦還得到了很多,所以今後也會繼續下去。 第35作《漢廣》,根據白川靜博士對“遊”字的解釋,認為是非常容易理解的,也可以通過“女神的神嫁”、“禦神木”、“禦神渡”等自己的解釋來補充語句,而且,通過Vocaloid6和搖滾的伴奏我自負這是一次非常好的吟誦。 請一定試聽。

  最近,我加入了漢詩製作的小組,得到了各種各樣的刺激。 其中,首先列舉了鄉土偉人、幕末的福井藩士、橋本左內的詩。 在福井,根據他15歲時所著的《啟發錄》,國中2年級學生舉行了元服儀式。

  第36部作品是前川幸雄的《橋本左內的漢詩》的第3册副標題《對花的思念》中的《牽牛花》。 在最悼念因安政大獄而被獄死的左內的西鄉隆盛一生攜帶的皮革文庫裏,隨身攜帶著作為同志奔走時代的左內的信,非常有名。 據說左內留下的詩有450首,但在進入監獄去世之前的25歲26歲分別有75首、280首,占多數。 左內是不是喜歡牽牛花。 我給剩下3首的25歲的作品配上旋律吟唱了一下。 吟誦是Vocaloid6Akito。