作成者: Nonky

『ローマの休日』のおもひで

 『ローマの休日』のDVDを買ってしまった。オードリー・ヘプバーンに魅せられているのはもちろんなのだが、私にとってある意味で特別な映画なのだ。

 一般的に思い出に残る映画といえば青春時代に接した映画ということになるだろうが、私の場合、10年近く前に中国に1年半単身赴任していた頃、中国での語学教材取材のため、ビデオを撮りまくっていた時にめぐり逢ったものなのだ。

 中国では録画において困ったことがいろいろあった。まず、VHSテープは同じだが、映像方式が日本やアメリカのNTSCタイプとちがって、ヨーロッパ型ののPAL方式であり、機材も違うのだ。これは、赴任前に、オークション利用で変圧器とともに購入しておいた。更に困難があった。中国について録画するが、音が撮れない。サンヨーのVTRだったので上海支社に問い合わせると、香港(多分ヨーロッパタイプ)と中国大陸では、映像と音声の電波周波数の違いがあるためで、これを中国大陸タイプに改造する必要があるとのことで、その改造をしなければならなかった。

 次に、エアチェックの必需品として、番組表だ。中国では一般の新聞にはこれが載っていない。週刊物の番組表専用の新聞を購入しなければならなかった。

 更に、番組表を見れば、日本人ならすぐに困った状況に気づくことになると思うが、日本のように8時からとか10時からとかという定時に番組が始まるわけではないということなのだ。8:13とかそんなのばっかりなのだ。

 まあ、そんな生活の中で、録画した番組の中で、中国語もわかりやすかったからだろう。中国語版『ローマの休日』−『羅馬的暇日』は私のお好みとなって、滞在中かなりの回数鑑賞した映画となったのだった。帰国後もこの習慣はかなり続いていた。

 最近、ハードディスク・レコーディングしなければということになり、このローマの休日をDVDにコピーすることに成功した途端、なんと、中国方式のVTRが壊れてしまった。大量のVHSテープはゴミとなってしまったのだ。

 中国滞在中の思い出がたったDVD一枚になってしまったのだ。それが「ウルトラマン」や「一休さん」ではなく「ローマの休日」だったからまだよかった、と慰めている。

 ただ、画像は悪いし、中国語が聞き取れない部分もあるので、どんなこと言っているのか確かめたくもあり、今回の購入となった次第なのだ。家内には、「3,980円も使って」と非難されたが、これだけ思い出を語れば、納得もしてくれるだろう。

陳建一の中国語

 このサイトで以前からお知らせしていた、陳建一の中国語が、アルクの「中文有声雑誌−中国語ジャーナル1月号」で聞くことができます。アフィリエイトプログラムで公開されていないため、このサイトでの表紙公開にはまだ至っていませんが、1月号の表紙を彼が飾っています。私としては、どんな中国語が聞けるんだろうと楽しみにしていました。

 実際に聞いてみると、日本生まれの彼ですから、どうしても日本語が出てしまい、司会のMaHuaに中国語でどう言うんだっけと聞く場面もあったりでした。お父さんは四川の人ですが、お母さんが日本人で、本人が日本生まれで、日本の中華学校の教育を受けてきたという彼ですから、仕方ありませんね。料理の鉄人の中国語が聞け、なにより、料理において何を大事にしているかが聞けて、なかなかお薦めです。

 この辺にストレスがたまる層への対策でしょうか?ちゃんとチャキチャキの北京人、京劇俳優の魯大鳴氏の生粋の中国語を聞かすところなんかはにくい演出でした。