『あるときの物語』上・下(『A tale for the time being』Ruth Ozeki)を読みました!

 変わった経緯で変わった読書になりました。

 仕事の関係で、曹洞宗修行僧のトイレ・浴室での偈文を調べようとググっていると愛知学院大学教養部紀要の「ルース・オゼキ(Ruth Ozeki)のA Tale for the Time Being(『あるときの物語』)について」(田中泰賢)に出くわしました。一体、偈文と外国文学と、どんな関係があるのかと思いながら読んでみると、この作品の主人公ナオの曾祖母が曹洞宗寺院の住職の尼僧で、曾祖母との入浴時の偈文をティーンエージャーの語り口で語っているのでした。ルース・オゼキについても、アメリカ人の父と日本人の母のもとにアメリカで生まれ、アメリカで学位取得後、日本で奈良女子大学大学院で日本古典を研究、京都産業大学で英語を教えたり、バーでホステスとして働いたり、生花や能楽を習ったり、帰国後は映画制作に携わった後、小説家デビュー、2010年には曹洞宗の禅僧になったりという経歴を知ると、読んでみたくなったというわけです。

 今の仕事は、外国からのお客様も多く、自分は中国語対応として勤めているのですが、英語対応が必要になることもあり、ここは英語の勉強も始めなければと、訳本も読み始めていないのに、原書も同時に入手しました。ちょうど、折良く、「AmazonオーディオブックAudible」の入会案内があり、著者自身による15時間近くにもなる音声朗読を入手でき、英語音声を聞きながら、訳本を読むというスタイルで、本日、読み終えました。

 次は、音声を聞きながら、原書に目を通してみようかと考えています。

 内容については、次のYoutubeや書評などを御覧ください。

『A Tale for the Time Being by Ruth Ozeki — Official Book Trailer』

https://youtu.be/kAPeWSHdEWg

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