題玉泉渓
『題玉泉渓』湘駅女子(日中バイリンガル吟唱 第69作)
映画『長安三万里』に出てくる漢詩を順番に紹介して8回目までは中国での吟誦例が全て見つかり、旋律を採譜して利用させてもらいましたが、9番から11番の3篇については見つかりませんでした。見つかったり、自分で曲付けをするようなことになりましたら、また発表させていただきます。9番目から11番目までの漢詩と映画のあらすじについては、日中2か国語吟唱やボカロ漢詩のサイトなどに別掲させていただきます。
ということで、今回は12番目の湘駅女子の『題玉泉渓』です。日本のネット上では検索できませんでした。秋の美しい風景の中で、恋愛の悲劇的な別れを表現したものでしょう。当初収録されたのは、唐末神話怪異小説集の『樹萱録』で、その後も作者を湘駅女子などとして「鬼詩(幽霊詩)」や「霊異」として採り上げられていたため、『全唐詩』には、佚名(無名氏)として収録されたとのことです。
吟誦は、文字データとしては葛調とされているのですが、吟誦の伝承者名と吟唱者名が音声データのみで聞き取ることができませんでした。
また、以前は書き下し文を無理やりに伴奏に載せることを多くやってきましたが、聞いてわかる内容重視で、訳詩を作らさせていただくことが増えています。今回もそうさせていただきました。 吟唱は、初音ミクV6(日本語)とVocaloid6Sandra(中国語)で作成しました。
映画『長安三万里』の関連部分は次のような場面です。揚州に李白を訪ねてやってきたばかり高適は、いきなり舞姫の誘拐に加担させられます。舞姫自身も含め、宴会の余興のように楽しみ尽くしている揚州の人々の様子を見て、高適は、李白たちから更に飲み直そうと誘われますが、こうした優れた能力を快楽ではなく国のために捧げるべきだと拒みます。反対に、李白に同伴していた剣の名門の裴家の男装の美女、裴十二から、槍の名家の高家との勝負を挑まれます。女性とは知らずに裴家の剣に敗れた高家の槍でした。彼女から、国政の混乱で裴家の父親たちが力を発揮できなかった上に、裴家の剣術を受け継げたのが唯一女性の自分だけだったということを聞きます。その時、彼女が話しながら吟じたのが、湘駅女子の『題玉泉渓』でした。
《題玉泉溪》湘驛女子(中日雙語吟唱 第69作)
按順序介紹電影《長安三萬里》中出現的詩歌,前8首我們都找到了中國的吟誦範例,並採譜進行了利用。但第9首至第11首這3篇未能找到。如果以後找到,或是決定自己譜曲時,會再行發表。關於這3首詩歌及電影劇情介紹,將另行發布在日中雙語吟唱的網站上。
因此,本次介紹的是第12首,湘驛女子的《題玉泉溪》。這首詩在日本的網絡上似乎檢索不到。詩作描寫了在秋日美景中,那種悲劇性的戀愛離別。這首詩最初收錄於唐末的神話怪異小說集《樹萱錄》中,後來因作者被定為「湘驛女子」,常被視為「鬼詩(幽靈詩)」或「靈異」作品,因此在《全唐詩》中被歸入「佚名(無名氏)」。
關於吟誦,雖然文字資料顯示為「葛調」,但由於音頻資料中無法聽清傳承人和吟唱者的名字,故未能標記。
此外,過去我常將日語訓讀文(書き下し文)強行填入伴奏中,但現在越來越傾向於重視「聽得懂的內容」,因此更多地採用意譯歌詞。本次也是如此。吟唱部分使用了初音未來V6(日語)和Vocaloid 6 Sandra(中文)製作。
電影《長安三萬里》中的相關場景如下:高適前往揚州拜訪李白,剛到便被捲入了一場「搶舞姬」的鬧劇。看到包括舞姬本人在內的揚州人如痴如醉地享受宴樂,高適被李白等人邀約續飲時,斷然拒絕,認為如此卓越的才華不應耗費在享樂上,而應報效國家。
此時,李白的同伴、一位出身劍術名門裴家的男裝美女——裴十二向高適發起了挑戰。這是裴家劍與高家槍的對決。高適在不知對方是女性的情況下敗在了裴家劍下。裴十二告訴他,由於朝政混亂,裴家的父輩們無處施展抱負,而唯一繼承了裴家劍術的自己卻偏偏是個女兒身。她在訴說時所吟誦的,正是這首湘驛女子的《題玉泉溪》。
