福井人 – ページ 4 – おれたち福井人  

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時を紡いで夢を織る

 国民文化祭・ふくい2005シンポジウム−人と繊維と文化−

各パネリストの話から

三屋裕子
同じ歳ながら選手時代をあまり知らなかったので、メダリストのすらっとしたスタイルにまずびっくり。紡績の街、勝山出身の福井人。至る所で郷土愛あふれる話をしていた。
女子バレーをひっばってきた会社の変遷(紡績>機械>流通)から見る経済。コーチングと社長業。

平野佳
ファッション界の担い手の変遷(紡績>アパレル>小売り)。
職業服のアメリカファッションとその服飾革命Tシャツとジーンズ。
海軍>インナーからアウターへ>反体制の象徴>ウッドストックでのメッセージボード。

田中康子
着物もインナーがアウターへ。(十二単から)
縞織物は島織物(インドから)だった。
江戸時代オランダ東インド会社による絹、木綿の輸入。

荒井由泰
羽二重

シンポジウムで
「そろい」と「きそい」
T型志向
「みんなが持っているもの」と「自分だけがもっているもの」
価格競争は企業として自分自身の首をしめる。
質で勝負。売り方。デザイン。
越後屋、パリではなくゾーリンゲンで。
「実は・・・福井」「ていねい・・・福井」

感想
山根一眞さんのジャージに対する抵抗感はわかるが、服飾革命的なものを求める方向とは逆向きのものになってしまって、流れをとめていたように感じた。
繊維をもとに、楽しい話を聞かせて頂いた。

福井人・白川靜博士

白川博士を紹介する西川福井県知事

明治人の迫力を感じた。95歳にして矍鑠として、説得力のある講演であった。
30分を残して時間を気にされた意味は何だったのだろう?
それまでの博士の御専門ではない素材を使っての日本語表記が確立するまでの説明も、大変意義深いものであった。
スムーズに本日講演の趣旨である現在の文字教育の問題点の結論にある程度行きついてしまったからなのか? とも、当初は会場の楽しい笑いとともに感じたが、最終的に考えるとどうも違ったのではないかとも思い始めている。
残り30分を残してから、漢字の成り立ちをもとに、現代の文字教育の問題点を語り始めたわけで、ここからが博士の真骨頂だったわけだ。ペンをもって、まるで普通の文字を書くように、すらすらと甲骨文字を書き込んでいく姿にはまいった。もっと俺にこの説明をさせろ、という意味だったのかもしれない。講演会の要旨はこちらへ